肉離れの応急処置はアイシングをしますが、「湿布をしたら良いですか?」とよく聞かれます。本記事では、その疑問に出来るだけ分かりやすくお答えします。
結論 肉離れに湿布は効果が不十分
結論からお話しします。
肉離れに対して湿布では効果が不十分です。
肉離れの初期に患部を冷やすのは、簡潔に言うと「内出血を早期に止めるため」に行います。
必要なのは、冷やすことで組織を収縮させて内出血を止めることの出来る温度です。
湿布はメントールなどでスースーと冷えている様に感じますが、内出血を効果的に止める程には冷えません。
そのため、肉離れに対して湿布では効果が不十分なのです。
しっかりと冷やし、きちんと内出血を止めるためには氷水を入れたアイスバッグが最も有効です。
肉離れになったら、湿布ではなく氷水を入れたアイスバッグを使いましょう。
肉離れのアイシングの仕方はこちらをご覧下さい。
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肉離れに湿布すると楽な感じがするのだけど?
湿布すると楽な感じかするのは以下の3つの効果によるものです。
1.鎮痛消炎効果のある薬剤
痛みを緩和します。
肉離れ時の痛み止めについてお知りになりたい方はこちらをご覧下さい。
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2.メントール
スースーと冷感を感じさせて温度が下がったように感じさせます。
肉離れの状態が軽く、メントールを塗った後に風を当てるなどをすれば多少冷えますが、内出血を止めるには不十分です。
3.伸縮する本体
伸縮テーピングのように伸び縮みすると筋肉をサポートしますので動きの負担が減り、痛みが多少緩和しますが、テーピング程にはしっかりと固定できません。
上記3つの作用ですが、肉離れに対して効果が十分とは言い切れません。
あえてどうしても使いたいなら、とても軽症な肉離れか他に手段がない場合でしたら良いかと思います。
湿布の成分
代表的な湿布の成分を簡単に記載しておきます。
成分 | 効能 |
サリチル酸メチル | 外用鎮痛・消炎薬 |
l-メントール | 冷感・鎮痛 |
ビタミンE酢酸エステル | 血行促進・消炎 |
グリチルレチン酸 | 消炎 |
dl-カンフル | 血行促進・消炎・鎮痛・鎮痒 |
インドメタシン | 消炎・鎮痛・解熱 |
ボルタレン | 消炎・鎮痛・解熱 |
どの成分も内出血を止めるものではありません。
まとめ
本記事では肉離れに湿布は有効かどうか?をご紹介しましたがいかがでしたでしょうか?
肉離れに湿布をするのは楽な感じがしたとしても効果が中途半端です。
肉離れ時には冷やすならアイスバッグ、固定するならテーピングを使いましょう。
本記事をご覧くださり心から感謝いたします。この記事が少しでも皆様のお役に立てましたら幸いです。ありがとうございました。
肉離れをもっと早く回復させたい方はこちらもどうぞ!