成長期にある膝下の痛み!オスグッド・シュラッター病とはどんなものなのでしょうか?
オスグッド・シュラッター病についてこの道25年以上の整体師が分かりやすくお答えします。
オスグッド・シュラッター病とは
オスグッド・シュラッター病・成長痛とは、成長期の10歳~15歳前後、主に膝下の脛骨粗面に痛みが出る疾患です。
※ 脛骨粗面は膝下の少し出っ張っている場所です。
1903年にボストンの整形外科医オスグッドさんとチューリヒの外科医シュラッターさんが別々に発表しました。
オスグッド・シュラッター病の症状
症状は以下の通りです。
・脛骨粗面を押すと痛い
・脛骨粗面が通常より出っ張っている
・膝の曲げ伸ばしで痛い
スポーツをしている男子に多く、運動時に症状が強く出ます。
痛みの程度は、キック、ジャンプ、立ち座り、走るなどで痛みが出ますが、症状が重いと歩くだけや膝を軽く曲げるだけでも痛みが出て一人で歩けない程まで様々です。
オスグッド・シュラッター病の原因
原因は脛骨粗面についている膝蓋腱の剥離や炎症です。
成長期には、骨が急速に伸びる速度に筋肉や腱が伸びる速度が追い付かないため、過度に緊張した状態になることがあります。
この状態でスポーツによる負荷が加わると、より筋肉や腱が緊張して付着している膝下部分を引っ張り、炎症・剥離・骨棘(骨が出てきてしまう状態)・骨端症(血行障害による骨壊死)が起こったりします。
炎症や剥離になる仕組み
炎症や剥離の仕組みは以下の順番になります。
- 大腿四頭筋(太腿の前側の筋肉)が収縮する。
- 大腿四頭筋に付着している膝蓋骨が上に引っ張られる。
- 膝蓋骨の下に付着している膝蓋腱も上に引っ張られる。
- この状態で膝を曲げると、大腿四頭筋が伸びないため、膝蓋腱が付着している脛骨粗面部分が炎症・剥離・骨棘形成・骨端症が起こる。
オスグッド・シュラッター病の治療
一般的な治療法は安静とストレッチが主で、特にジャンプやキック動作を禁止し、理学療法、対症療法、アイスマッサージ、オスグッドバンド、抗炎症剤の塗布や服用などを行います。
病状が進行すると遊離した骨片や骨棘が出来ることもあり、そうなると痛みは1〜2年など長期に及び、復帰後も違和感が残存することもあるため、オスグッド病を後遺症無く治療し、比較的早期に復帰させるためには、早期発見、早期治療が大切です。
※ 遊離した骨片や骨棘は手術によって取り除くこともあります。
まとめ
本記事ではオスグッド・シュラッター病についてご紹介しましたがいかがでしたでしょうか?
まとめとしては以下の3つがお分かりいただけたかと思います。
- オスグッドはただ膝が痛いのではない
- 原因は炎症や剥離
- 悪化することも普通にあるため、早期治療が大切
スポーツ選手を目指す子供達にとってこの時期の膝の痛みは希望の進路を諦め、変更せざるを得なくなってしまうくらい非常に大切です。しっかりとケアをして楽しい毎日を過ごしましょう。
本記事をご覧くださり心から感謝いたします。この記事が少しでも皆様のお役に立てましたら幸いです。ありがとうございました。
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